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Showing posts from November, 2024

「そーいえば、昔の皆さんってどんな

「そーいえば、昔の皆さんってどんな感じだったんですか?」   ご飯を口に入れようとした手を止めて美海が聞く。     「どうしたんだ、突然」 永倉が不思議そうに目を丸くする。     「いえね。前に島原で話してたこと思い出して。皆さんのこともっと知りたいなーと」   「あぁ。土方さんが女好きとかいう話かぁ!あったな」     「ごぶっ!」   こいつら俺の知らないとこで何話してるんだ!     今まで黙って食べていた土方が突如吹き出した。       「土方くん汚いよ。この前もお茶吹き出してたし」 山南が少し軽蔑の眼差しを向ける。   「ちがゴホッ山南さゲホッ」 【生髮藥】胡亂服用保康絲副廠,可致嚴重副作用! -     「え!土方さん汚なっ!」 藤堂がドン引きした顔で言う。     「そういや美海は試衛館時代からはいなかったな」 斉藤が改めて言う。     「確かに … 。ここ一年ちょっとが濃かったからなぁ」 原田も頷く。     「もうすぐ二年かぁ」   永倉もなんだかしみじみしている。       「「「早いなぁ」」」       何この人達!     「俺達って昔からあんまかわんねぇよな?」   永倉が原田と藤堂を見る。   「あぁ」   「そだねー」     確かに … 。変わらなさそう … 。なんか学習能力なさそうだもんなぁ。     いつの間にか隊士達は片付けを済ませていて、気付けば残っているのは幹部だけだった。 「このまま今日は昔振り返り日にしましょう!」 沖田が提案する。   「い...

沖田が向かったのは道場だった。

  ガラッ   沖田が向かったのは道場だった。     「遅かったな始めんぞ」 中には竹刀を持った土方がいた。     土方さんは誰にも稽古しているところを見られたくないから早朝なら私の稽古に付き合ってくれます。 今日もそれを頼んでたんです。     「驚いたな。もう来てるとは」 あんまり驚いてなさそうな顔で沖田が言う。     沖田も竹刀を持った。   「土方さん防具は?」     「いらん。総司こそ」   「私は全くいりませんよ。土方さん骨折れてもしりませんよ?」     「んなもん折れるか。『バラガキ』なめんなよ」     ニヤリと笑うと二人同時に踏み込んだ。     パシン! 會計審計服務     パンパンパンパン!   沖田が連続で打つが全て土方が止める。     「やられっぱなしじゃないですか?」   「るせぇ!野外なら勝ってるわ!」     確かに土方は野外になると滅法強くなる。それは地面の砂を使ったり、足払いをしたり、いろんな戦法を使うからだろう。     パンパン!     パシ ---- ン!         「く … 」   パシン!   パン!   土方も打つが、容易に沖田が止めてまた同じことを繰り返す。中々終わらない。   「土方さんはすぐに倒れないから良い稽古になります」   「てめっ!」     お互い打ち込みまくる。 先がみえない。     バシンッ   「ってぇ...